Article 宇宙:銀河とクエーサーの形成、および大域的分布の進化のシミュレーション 2005年6月2日 Nature 435, 7042 doi: 10.1038/nature03597 冷たい暗黒物質モデルは、宇宙の構造形成に対する現在最も有力な理論である。このモデルは、宇宙のインフレーション理論とともに構造形成の初期条件を明確に与え、また、宇宙の構造が重力不安定によって階層的に成長することを予言する。この理論モデルの検証を行うためには、銀河サーベイによって得られる精度の高い観測データを、同程度に正確な理論計算と比較することが必要である。我々は2,1603個の粒子を用いた、冷たい暗黒物質モデルに基づく構造形成のシミュレーションを行った。このシミュレーションでは一辺が22.3億光年の立方体の領域内での物質分布の、赤方偏移z=127から現在にいたるまでの進化を計算した。データを解析する際には、銀河とクエーサーの形成と進化も取り入れた。我々は、宇宙初期の物質分布におけるバリオンに起因する特徴が、低赤方偏移の銀河分布にも歪んだ形で反映されていることを示す。将来の銀河サーベイによってこの効果を調べれば、暗黒エネルギーの性質を絞り込むのに役立つ可能性がある。 Full Text PDF 目次へ戻る