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生化学:核内搬入複合体のRanGTPによる解離の構造的基盤

Nature 435, 7042 doi: 10.1038/nature03578

核タンパク質の核内搬入は、主として輸送因子インポーチンβによって行われる。インポーチンβは細胞質中の積み荷に結合するが、結合はインポーチンαアダプターを介することが最も多く、積み荷は核膜孔複合体を通って運ばれる。この能動輸送は、核内搬入複合体の核内のRanGTPによる解離を原動力としている。RanのスイッチIループとスイッチIIループのコンホメーションは、結合しているヌクレオチドの状態によって変化し、核内搬入複合体成分とRanの結合を調節している。インポーチン-βは、逆平行αヘリックス対(A-ヘリックスとB-ヘリックスとよぶ)を単位にしたHEAT反復19個からできている。このHEAT反復が重なり合って2個のC字形の弧を作り、それらが結ばれて、コンホメーションの自由度がかなり高いらせん形の分子となっている。本論文では、RanGTPと複合体を形成した酵母の完全長インポーチンβ(Kap95pあるいはカリオフェリンβとよばれる)の構造を報告する。この構造は、核内搬入の重要な段階である積み荷の解離を解明する基盤となる。RanGTPのスイッチIループがKap95pのカルボキシ末端の弧に結合する際の重要な結合部位が同定できた。この結合によってらせんのピッチに変化が生じ、Kap95pがインポーチンαや積み荷に結合できないコンホメーションに固定される。我々は、RanGTPによる核内搬入複合体解体はアロステリックな機構によって起こると考える。

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