Letter 物理:整列した分子からの高次高調波発生における量子干渉 2005年5月26日 Nature 435, 7041 doi: 10.1038/nature03577 原子や分子からの高次高調波発生(HHG)は極端紫外線から軟X線の波長領域におけるコヒーレントな超短波長光源としてさまざまな応用が考えられる。HHGの3ステップモデルでは、電子が原子からトンネルイオン化し、レーザーに駆動されてその連続状態を運動した後、親イオンと再結合し、その結果、高エネルギー光子が放出される。整列した分子を使えば、分子対称性に関連するHHG中の量子現象を研究できる。特に、イオン信号と高調波信号を同じ条件下で同時に観測すれば、イオン化過程と再結合過程からの寄与を識別することが可能になる。本論文では、整列したCO2分子からのHHGの再結合過程において、電子のド・ブロイ波が量子干渉することを示す証拠を報告する。この干渉は1分子中で光の1周期以内に起こる。ポンプ‐プローブ間の遅延時間の関数として測定した高調波信号の特徴的な変調パターンは、分子の価電子軌道で決まる簡単な式で説明される。イオン信号と高調波信号の両方を同時に観察すれば、分子系の瞬間的な構造をプローブする新しい手法となると思われる。 Full Text PDF 目次へ戻る