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神経:小胞融合のためのシナプス前末端内Ca2+センサーのアロステリック調節

Nature 435, 7041 doi: 10.1038/nature03568

神経伝達物質の放出は、細胞質中のCa2+濃度([Ca2+]i)の上昇によって始まるが、その小胞融合のCa2+感度がシナプスの可塑的変化の際に調節を受けるかどうかはわかっていない。今回、シナプス前末端のタンパクキナーゼC(PKC)/munc-13シグナル伝達カスケードを標的として、ホルボールエステルが神経伝達物質放出を増強したとき、小胞融合のCa2+感度に直接効果を及ぼしているかどうかを調べた。ヘルドの萼とよばれる巨大シナプス前末端で、シナプス前Ca2+濃度を直接操作したり、ケージドCa2+の遊離を起こしたりする実験によって、ホルボールエステルが伝達物質放出を増強するのは、小胞融合のための見かけのCa2+感度を上げることによるとわかった。ホルボールエステルは、Ca2+が誘発する放出だけでなく、自発性の放出の率も高める。どちらの効果も、小胞融合のCa2+による活性化に関する新しいアロステリックモデルで、小胞融合の「志向性」が高まるためと解釈される。アロステリック機構と符合して、通常の小胞融合開始の際の高い協働性(約4)が、3μM以下の[Ca2+]iで徐々に低下し、基底[Ca2+]iで1未満の値に近づく。このデータは、非興奮時の[Ca2+]i付近で起こる自発性伝達物質放出が、シナプス小胞融合を誘導する分子装置の内在的な性質を反映していることを示している。

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