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医学:dead end遺伝子におけるTer突然変異により生殖細胞の減少と精巣胚細胞腫瘍が生じる

Nature 435, 7040 doi: 10.1038/nature03595

どのような遺伝的背景を有するマウスでも、Ter突然変異により始原生殖細胞(PGC)が減少する。またTerは、129系統の近交系マウスにおける自然発生の精巣胚細胞腫瘍(TGCT)感受性に対する強力な修飾因子であり、129-Ter/Ter雄マウスではTGCTの発生率が著しく上昇する。129-Ter/Terマウスでは、残ったPGCの一部が未分化で多分化能を持つ胚性癌細胞に変化し、出生後にはTGCTを構成するさまざまな細胞や組織に分化する。今回我々は、Terのポジショナルクローニングにより、ゼブラフィッシュのdead end (dnd)遺伝子のマウスオーソログ(Dnd1)に終止コドンを導入する点変異を見出したことを報告する。PGCの欠損はDnd1を含む細菌人工染色体によっても、Dnd1をコードする導入遺伝子によっても補正される。Dnd1は、TGCTが発生する臨界期の間に胎仔の生殖腺に発現する。DND1がもつRNA認識モチーフは、シチジンをウリジンに変換するRNAエディティング複合体の成分であるapobec相補因子に非常によく似ている。今回の結果から、TerはPGC発生中におけるRNAの生物学的活動の必須な側面に悪影響を及ぼす可能性があることが示唆される。DND1は、腫瘍の自然発生の遺伝的原因であることが直接的に示されたRNA認識モチーフを有するタンパク質としては最初のものである。129-Ter系統マウスにおけるTGCTの発生は、ヒトの小児TGCTのモデルになる。本研究は、TGCT発生の遺伝的制御とPGCの生物学について理解を深めるうえで、重要な意義を持つであろう。

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