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聴覚:最初の聴覚シナプスでの減衰のないシグナル伝達を可能にする高速小胞補充

Nature 435, 7039 doi: 10.1038/nature03567

哺乳類内耳蝸牛の内有毛細胞に見られるリボン型のシナプスは、神経伝達物質を包みこんだ小胞の融合を介した速くて持続的な伝達により、複雑な聴覚信号を符号化している。どのような時点でも、シナプスリボンにつなぎとめられている小胞はたかだか100個程度、そのうち細胞膜に接しているのは14個ほどで、これが即時放出可能な小胞プールを構成している。このプールは、通常のシナプスのそれと数的にはほとんど変わらないにもかかわらず、リボン放出部位は約2桁も速く、ミリ秒以下の正確さで機能している。この部位がどのようにしてこのような効率よい小胞補充を行っているのかはまだ分かっていない。今回、2光子画像法を用いて無傷の蝸牛で単一の放出部位を映像化することにより、細胞質の小胞形成区画に由来するあらかじめ作られた小胞群が、高速放出と高速補充に当たっていることを明らかにする。脱分極のパルスの間、小胞は1ミリ秒あたり最大で3個が放出され、1.9個が補充された。この高速で行われる小胞再補給により、時間的に正確で持続的な放出が可能になると考えられる。最初の聴覚シナプスが、エンドサイトーシスによる低速で局所的な小胞サイクルに依存せずに、正確さを失うことなく符号化できる理由は、このことによって説明されよう。

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