Letter

宇宙:大気力学の地形的な強制力によって決められる火星の南極のアルベド

Nature 435, 7039 doi: 10.1038/nature03561

火星の南極冠の性質は、宇宙船による最初の観測以来、謎のままである。特に、二酸化炭素の永久的な氷冠の存在、謎めいた領域(Cryptic region)として知られている黒い「板状の氷」からなる広大な領域の形成、そして春季に見られる氷冠の非対称な後退は、いまだに説明されていない。本論文では、火星の南極が2つの異なる局地的な気候によって特徴づけられることを示す、観測結果と気候モデリングを報告する。これらの気候は、最も大きな南部の衝突盆地である、アルギレとヘラスによる力学的強制力の結果である。表面の霜の堆積様式は、これらの局地的な気候によって調節される。寒冷で嵐が発生する条件は、南緯60°から極方向に存在し、ミッチェル山(およそ西経30°)から西へ経度にして180°広がるが、ここでは表面の霜の堆積は降雪によって支配される。その反対側の半球では、極の大気は比較的温暖で澄んでおり、霜の堆積は気相からの直接的な析出に支配される。氷冠のアルベドを決定するのは、これらの堆積様式の違いである。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度