Article 発生:FGF依存性に左向きノード流の中へ放出されるSonic hedgehogとレチノイン酸を含んだ膜性小胞は左右軸決定に重要な役割を果たす 2005年5月12日 Nature 435, 7039 doi: 10.1038/nature03494 体の左右相称性の正確な決定は、脊椎動物の内臓のパターン形成のために必須の過程である。マウス胚の左右相称性の決定は、腹側ノードと呼ばれるくぼみの表面を羊水が左向きに流れることにより崩される。しかしながら、このノード流のシグナル伝達機構が化学的なものか機械的なものかは不明であった。本研究で我々は、繊維芽細胞成長因子(FGF)シグナルが、Sonic hedgehogとレチノイン酸を運搬する「ノード小胞 (nodal vesicular parcel,NVP)」と呼ばれる、膜に覆われた直径0.3〜5μmの物体の分泌を誘導することを示す。これらのNVPはノード流によって左側に輸送され、最終的に腹側ノードの左側の壁の近傍で断片化する。FGF受容体阻害剤SU5402はNVP分泌と下流のCa2+上昇を抑制する。この抑制効果はSonic hedgehogまたはレチノイン酸の添加によって十分キャンセルされるが、このことはFGFによって誘導されるモルフォゲン輸送体の表面集積そのものが、NVPの送り出しに必須であることを示唆している。以上のことから、ノード流によるNVPの左向き輸送はモルフォゲンの左右勾配を作り出す細胞外輸送の新しい様式であると考えられる。 Full Text PDF 目次へ戻る