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生化学:人工の遺伝子ー代謝振動体

Nature 435, 7038 doi: 10.1038/nature03508

遺伝子の発現や代謝系や心臓、神経系などにみられる自律的な振動は、重要な生物学的役割を持つことが明白であり、またその興味深い動態ゆえに関心を集めてきた。天然の振動体の成分ではない物質を使って、de novoに設計された振動体も実際に作られている。このような振動体は、設計原理の検証や、細胞本来の挙動に限定されない応用の可能性を探るのに役立つ。今回、天然の振動体で特徴的な転写と代謝の統合を実現するために、大腸菌K12株での解糖系の反応速度を利用し、シグナル伝達物質となる代謝産物アセチルリン酸を介した振動を発生させる人工回路を設計・構築した。2種類の代謝産物のプールがアセチルリン酸の転写制御下にある2種類の酵素によって相互変換されるとすると、この系は解糖速度がある臨界値を越えた時振動するようになる。振動の境界を決定するために分岐解析を行い、これを実験によって確かめた。今回の研究によって、系全体にわたる振動で代謝速度を制御因子として使える可能性と、また、de novoに設計した遺伝子ー代謝回路を非線形動態解析を使って予測できることが実証された。

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