Letter 宇宙:太陽系外縁部から捕獲された天体としての土星の衛星フェーベ 2005年5月5日 Nature 435, 7038 doi: 10.1038/nature03384 土星の不規則衛星の1つであるフェーベの軌道の特徴からは、フェーベはその場所で形成されたのではなく、むしろリング惑星の重力場に捕獲されたと考えられる。フェーベの全般的に暗い表面は水氷の存在を示しているが、その他の点では、C型小惑星やカイパーベルトに起源をもつと考えられているキロンや、フォルスのような太陽系外縁部の小天体の表面と非常によく似ている。2004年6月11日のカッシーニ・ホイヘンス探査機によるフェーベの接近通過(探査機が土星周回軌道へ投入される19日前)では、フェーベが土星形成中に同じ場所で形成されたのではなく、もっと巨大な始原惑星円盤、すなわち「原始太陽系星雲」からつくられたものであるという仮説を検証する機会が得られた。本論文において我々は、フェーベの密度と新しく計測された太陽の光球における酸素と炭素の存在比を組み合わせて、フェーベの岩石と氷の比率を算出した。フェーベの組成は、トリトンや冥王星のような他の原始太陽系星雲の天体について算出した値に近いが、土星の規則衛星の値とは大きく異なっており、このことは太陽系外縁部から捕獲された天体としてのフェーベの起源を裏付けるものである。 Full Text PDF 目次へ戻る