Letter 動物行動:社会性を持つ鳥類で見られる学習により獲得した血縁認識 2005年4月28日 Nature 434, 7037 doi: 10.1038/nature03522 多くの共同繁殖鳥において、血縁選択は社会行動の進化と維持に重要な役割を持っており、「ヘルパー」は近縁個体を選んで世話することで、間接的適応度利益を最大化することができる。複数の鳥種で血縁に偏った手伝い行動の証拠が得られているものの、この行動の基礎となる血縁認識の仕組みはほとんどわかっていない。音声は、鳥類の認知システムにおいて、もっとも普通に用いられる手がかりである。しかし、音声シグナルが血縁認識のための信頼できる手がかりとして有効に働くかは、シグナルがどのようにして覚えられるかに依存している。しかしながら、共同繁殖鳥において、音声認識手がかりの発達に関する実験研究はこれまで行われておらず、実際、あらゆる鳥種において、歌以外の鳴き声の個体発生についてはほとんど知られていない。今回我々は、共同繁殖鳥であるエナガ(Aegithalos caudatus)が、個体ごとに異なる地鳴きの特徴によって血縁個体と非血縁個体を区別できることを示す。また、各個体は育雛期間中に給餌してもらう成鳥個体からこれらの地鳴きを学習することを実験によって明らかにした。さらにエナガで見られる協力行動のパターンは、個体関係を通じて学習される認識手がかりの使用と一致することを示す。 Full Text PDF 目次へ戻る