Letter 細胞:有糸分裂紡錘体の機能にはクラスリンが必要である 2005年4月28日 Nature 434, 7037 doi: 10.1038/nature03502 クラスリンが膜やタンパク質を細胞内で輸送する小胞の生成に役割を果たしていることは、すでに立証されている。クラスリン被覆小胞の形成は、分裂していない細胞では絶えず起こっているが、有糸分裂中はまったく起こらなくなり、クラスリンが紡錘体に濃縮される。本論文では、クラスリンが有糸分裂紡錘体繊維を安定化して、染色体の集合を助けていることを明らかにする。クラスリンは、重鎖のアミノ末端ドメインを介して紡錘体に直接結合する。RNA干渉を利用してクラスリン重鎖を除去すると、有糸分裂期が長くなる。すなわち動原体繊維が不安定になり、その結果、中期板への染色体の集合がうまく行かなくなり、紡錘体チェックポイントが永続的に活性化される。トリスケリオン(三脚巴構造)を作ったクラスリンがあると正常な有糸分裂が回復するが、クラスリン重鎖のN末端ドメインだけでは回復しないことから、動原体繊維の安定化はクラスリンの独特な構造によるものであることが示唆される。正常な有糸分裂にクラスリンが重要な役目を果たすことは、クラスリン重鎖の遺伝子融合が起こっているヒトの癌の解明に関係する可能性がある。 Full Text PDF 目次へ戻る