Letter 進化:捕食者−被食者相互作用におけるTTX耐性ナトリウムチャネルの進化上の多様化 2005年4月7日 Nature 434, 7034 doi: 10.1038/nature03444 適応の分子遺伝学的な基盤の解明からは、進化の多様化を起こす遺伝的機構について深い考察が得られる。こうした遺伝的機構の解明が求められる進化生物学上の根本問題には、異なる系統に共通する形質の進化が類似の変異によって進んだのか、それとも固有の変異によって進んだのか、また、遺伝子の機能と対照的に、遺伝子調節の変化によって表現型の進化がどの程度制御されるのか、というものが挙げられる。今回我々は、ヘビの骨格筋で発現するナトリウムチャネルの一種tsNaV1.4の分子構造に見られる変化を初めて突きとめ、これが有毒イモリと共進化したガーターヘビ個体群の間に見られるテトロドトキシン(TTX)耐性の差異の原因であることを見出した。tsNaV1.4を機能的に発現させることにより、このチャネルのアミノ酸配列の違いがどのようにしてTTX結合に影響を及ぼし、4つのヘビ個体群間の耐性レベルの違いにどうつながるかがわかった。これらの結果は、元来は脊椎動物間で高度に保存されている遺伝子に、一連の固有の機能的変化が生じ、それによって生理的形質の進化が起こったことを示すものである。 Full Text PDF 目次へ戻る