Letter 地球:ワズレアイトとリングウッダイトの電気伝導度から得られた遷移層の水の量 2005年4月7日 Nature 434, 7034 doi: 10.1038/nature03426 地球内部の水の分布はどのように地球が進化したかを反映しており、その物性に対して重要な影響を及ぼす。地球マントルの遷移層(深さ約410 kmから約660 km)の鉱物は、水の溶解度が高く、したがって遷移層は水の貯蔵庫として働く可能性があると考えられている。遷移層の含水量がある臨界値を超えると、上昇流が約410 kmのところで部分溶融を起こして地球内部での特定の元素の分配に影響を及ぼすかもしれない。しかしながら、遷移層における含水量は未だよくわかっていない。本論文では、ワズレアイトとリングウッダイトの電気伝導度に対する水と温度の効果を決定し、遷移層の含水量を推定した。これらの鉱物の電気伝導度は、含水量に強く依存するが、温度にはあまり依存しないことがわかった。この結果を地球物理学的に推測される電気伝導度と比べることで、マントル遷移層の含水量は地域的に変化しているが、太平洋における値は約0.1〜0.2 wt%と見積もられると推測した。この値は、上部マントルにおける含水量の推定臨界値を大きく超えており、少なくともこの地域では約410 kmの深さで部分溶融が実際に起きている可能性があることを示唆している。 Full Text PDF 目次へ戻る