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進化:二枚貝のサキシトキシン耐性につながるナトリウムチャネルの変異がPSPのリスクを上昇させる

Nature 434, 7034 doi: 10.1038/nature03415

ヒトの麻痺性貝中毒(PSP)の主な媒介動物となる二枚貝は、PSP毒素(PST)の神経ベースで決まる蓄積能力が種によって著しく異なっている。PSTは、神経繊維のナトリウム・コンダクタンスを遮断することでヒトを死に至らせる。今回我々は、同じ種内での個体群によるPSP耐性の違いの分子基盤を明らかにした。このPST耐性の違いは、PSTに対する遺伝的適応と一致する。「赤潮」に曝された地域からとったオオノガイ(Mya arenaria)は、全神経アッセイで示されるようにPST耐性が高く、そうでない地域からの感受性オオノガイに比べ、毒素の蓄積率が高い。PSTは、感受性オオノガイを選択的に死に至らせる。耐性の原因となるのは1個のアミノ酸残基の自然突然変異で、これにより耐性オオノガイのナトリウムチャネル小孔にあるサキシトキシン結合部位の親和性は1,000分の1に低下するが、感受性オオノガイではこういうことはない。したがってPSTは強力な自然選択因子として働き、オオノガイ集団における毒素耐性の増加とヒトPSPの危険性の増大につながるかもしれない。さらにこれまでPSPが起こっていなかった海岸域に世界的にPSPが拡大することが、地域固有集団や生態系の長期的変化を引き起こす可能性もある。

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