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化石:チャドの中新世後期層で出土した最古の人類の新資料

Nature 434, 7034 doi: 10.1038/nature03392

チャドでのフランス・チャド古人類学調査団による諸発見により、アフリカにおける初期人類進化に関する見方は少なからず変化した。特にトロス・メナラ化石産地域のTM 266化石域からは、Sahelanthropus tchadensisに属し生物年代学的にみて中新世後期(約700万年前)にあたる、ほぼ完全な頭骨1個(TM 266-01-60-1)、下顎骨1個、単離状態の歯が数個、出土した。TM 266の頭骨は比較的完全であるにもかかわらず、その形態や人類系統クレード内への位置づけに対しては疑問視する見方もあった。今回我々は、同年代のトロス・メナラ(チャド)の3つの化石域(TM 247、TM 266、TM 292)で出土した歯と下顎骨の新しい化石標本について報告する。この新資料には、研がれていない、C/P3複合体の特徴をもつ下顎犬歯1本、そして、歯根形態が原始的で放射方向のエナメル質の厚さが中程度である、犬歯より後方の歯が含まれ、これらはS. tchadensisのものとみられる。この新資料によって、S. tchadensisの標本群は拡大し、またS. tchadensisとアフリカ類人猿の形態の違いを立証する解剖学的特徴がつけ加えられる。S. tchadensisには、チンパンジーとヒトの最終共通祖先に近い人類クレード内の位置づけと一致する重要な派生的特徴がいくつか見られる。

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