Letter 生化学:A. fulgidus由来Piwiタンパク質によるガイドRNAの5'末端特異的認識の構造的基盤 2005年3月31日 Nature 434, 7033 doi: 10.1038/nature03514 RNA干渉(RNAi)は、RNA誘導型サイレンシング複合体(RISC)によって仲介される配列特異的で保存された遺伝子制御機構である。RISCは1本鎖ガイドRNA1個とArgonauteタンパク質1個からなる。Argonauteタンパク質中にある高度に保存されたPIWIドメインは、RISCのエンドヌクレアーゼ切断活性に必須のRNアーゼ Hフォールドをとることが明らかになっている。本論文では2本鎖RNA に結合したArchaeoglobus fulgidus由来Piwiドメインの複合体結晶構造を報告する。この複合体構造から、ガイド鎖の5'末端を認識するための結合ポケットが明らかになり、ガイド鎖が仲介する標的メッセンジャーRNAの認識機構について手がかりが得られる。ガイドRNAのリン酸化された5'末端は、高度に保存された塩基性のポケット内に結合しており、この結合はカルボキシ末端のカルボキシル基およびポケットに結合している2価カチオンによって補強されている。ガイドRNAの5'末端の第一番目のヌクレオチドは塩基対を形成しておらず、保存されたチロシン残基の上に重なっているが、その後に続くヌクレオチドは4つの塩基対からなるRNA2本鎖を形成している。ヒトのAgo2で、5'末端のリン酸に接触しているアミノ酸に対応するものに変異を導入すると、mRNA切断活性が低下する。今回得られたPiwi-RNA複合体の構造および既に得られている他の構造は、ガイドRNAの5'末端領域が標的mRNAとの塩基対形成、およびガイドRNAの固定された5'末端からRISCが行うmRNA切断が起こる部位までの距離を一定にするための核として働いていることを直接裏付けるものである。 Full Text PDF 目次へ戻る