Letter

古気候:更新世後期の氷期終結の傾斜角による整調

Nature 434, 7032 doi: 10.1038/nature03401

更新世後期(過去約70万年)の氷期/間氷期サイクルにおける10万年のタイムスケールは、地球の軌道の変化によるコントロールを受けた結果であると一般的に考えられている。この仮説から、地球の傾斜角(〜4万年)、軌道離心率(〜10万年)、歳差変動(〜2万年)に依存したモデルが生まれ、そこでは通常は離心率と歳差の強制力に重点がおかれている。これとは対照的な仮説では、氷期サイクルは主としてランダムな内部の気候変動で起こるとされる。これらの2つの見解をともに考慮した結果、7つの更新世後期の氷期サイクルに対して、現在30以上の異なったモデルが存在する。今回我々は、終結として知られる急速な退氷イベントに焦点を合わせて、軌道強制仮説の統計的な検定を行った。この分析によると、氷期の終結が傾斜角とは独立であるという帰無仮説は5%の有意水準で棄却できるが、離心率と歳差に関する帰無仮説は棄却できない。検定結果と整合的で、かつ最も単純な推論は、ミランコビッチによる元の提案と同様に、高い傾斜角の際には傾斜角サイクルの2つか3つおきに氷床が終結を迎えるというものである。さらに我々は、更新世後期の氷期終結のタイミングを傾斜角の強制だけによって記述するという単純な確率論的かつ決定論的なモデルを提案する。

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