Letter 遺伝:シロイヌナズナで見られたゲノム外情報のゲノム規模での非メンデル遺伝 2005年3月24日 Nature 434, 7032 doi: 10.1038/nature03380 古典的なメンデル遺伝学の基本法則の1つは、対立遺伝子上の情報が世代から世代へと安定に受け継がれ、異なる対立遺伝子の予測可能な分離パターンが生じることである。この法則にはいくつかの例外があることが知られているが、いずれも機構上、特定の遺伝子の限られたセット(例えば酵母の接合型変換)か、特殊な型の対立遺伝子(例えばトランスポゾンや反復配列を含む対立遺伝子)のどちらかに限定された特殊な場合である。本論文では、器官融合遺伝子HOTHEAD(HTH)の劣性突然変異対立遺伝子をホモでもつシロイヌナズナが、両親の染色体ゲノム上には存在しないが、さらに前の世代のゲノムには存在する対立遺伝子特異的なDNA塩基配列情報を遺伝し得ることを報告する。これまで報告されていなかったこの現象は、調べたすべてのDNA塩基配列多型で起こることが明らかになったので、これはDNA塩基配列情報のゲノム外遺伝の一般的な機構であると考えられる。このような遺伝的復帰現象は、祖先のRNA塩基配列を「キャッシュ」として利用する、鋳型依存性の過程から生じると考えられる。 Full Text PDF 目次へ戻る