Letter 発生:マウス受精卵の第一卵割は胚盤胞の軸を予言する 2005年3月17日 Nature 434, 7031 doi: 10.1038/nature03388 哺乳類の発生における未解決の問題の1つは、胚盤胞において将来的に胚になる側(Em側)とそうでない側(Ab側)の軸(Em-Ab軸)がどのようにして最初に確立されるのかというものである。第一卵割がこの過程に関与している可能性があるが、それはほとんどのマウス胚では、二細胞期における割球の一方の子孫が主に胚盤胞のEm側を占め、もう一方の割球の子孫がAb側を占めるためである。しかし、Em-Ab軸が第一卵割自体によって決定されるのか、それとも卵細胞の極性によって動物極に対する第一卵割面が決定されるのか、あるいは実際に第一卵割とはまったく無関係に動物極との関連により樹立されうるのかはまだわかっていない。動物極は第二極体によって見分けることができるが、本研究では受精卵を引き延ばした形にすることにより、第一卵割が動物極の近くで起きないようにして、第一卵割の方向の重要性を調べた。細胞系譜の非侵襲的追跡により、今回の実験処理によって第一卵割が短い軸にそって起きたときでも、二細胞期の割球がそれぞれ胚盤胞のEmとAb部位を占めることが示された。ゆえに、第一卵割は胚の対称性を壊し、異なる発生特性をもつ割球を作りだすことに関与していると考えられる。 Full Text PDF 目次へ戻る