Letter 生理:精子が卵子と融合するには免疫グロブリンスーパーファミリータンパク質であるIzumoが必要である 2005年3月10日 Nature 434, 7030 doi: 10.1038/nature03362 ヒトの体を構成する60兆個の細胞を代表して、精子と卵子は出会い、互いを認識し、融合して新しい世代の生命をつくり出す。この重要な膜融合現象すなわち受精にかかわる因子が、長い間探し求められてきた。最近、卵膜上にあるCD9が融合に不可欠なことが報告されたが、精子側の融合因子は未知のままだった。今回、融合を阻害するモノクローナル抗体を用いた遺伝子のクローニングから、マウス精子の融合に関連する抗原を同定し、この抗原が免疫グロブリンスーパーファミリーに属する新規タンパク質であることを明らかにした。我々はこの遺伝子をIzumoと名付け、この遺伝子をノックアウトしたマウス系を作製した。Izumo-/-マウスは健康だが、雄は不妊になる。この雄からの精子は、形態的には正常で透明帯に結合して通過するが、卵子と融合できない。またヒトの精子にもIzumoが存在し、ヒトIzumoに対する抗体を添加すると、精子は透明帯除去ハムスター卵子と融合できなくなる。 Full Text PDF 目次へ戻る