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味覚:苦味の受容体と信号伝達論理

Nature 434, 7030 doi: 10.1038/nature03352

動物は味覚によって、食物の種類や質に関する有用な情報を得ている。苦味の感知は、有毒な物質や有害な物質の摂食に対して警告を発する重要な感覚入力の1つとして働いている。T2Rは30種類ほどの高度に分岐したGタンパク質共役型受容体(GPCR)からなるファミリーであり、これらは舌や口蓋の上皮で選択的に発現し、苦味の感知に関与していると考えられている。今回我々は、遺伝、行動、生理の各分野の研究を組み合わせ、苦味物質の感知と知覚にはT2R受容体の存在が必要かつ十分な条件であることを実証し、生物間(ヒトとマウス)のT2Rの違いによって、苦味反応の選択性が決まることを示す。さらに、遺伝子操作によって「甘味を感じる味細胞」に苦味受容体を発現させたマウスは、本来マウスが苦味を感じるはずの物質に対して強く引きつけられるようになるが、これと同じ受容体(または新規のGPCRでも)をT2R発現細胞で発現させると、マウスはその受容体に対応する化学物質を忌避するようになる。これらの結果を総合すると、末梢における苦味の信号伝達の基本原則が明らかになる。つまり、専用の細胞が感応範囲の広い苦味センサーとして働いており、これらの細胞が連絡し合って忌避行動に関与している。

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