Letter 免疫:Toll様受容体によって活性化される遺伝子誘導プログラムにおけるIRF-5の重要な役割 2005年3月10日 Nature 434, 7030 doi: 10.1038/nature03308 Toll様受容体(TLR)の活性化は自然免疫と適応免疫において重要な役割を担っている。TLRはいずれもそのシグナル伝達に、アダプター分子であるMyD88を利用するが、このMyD88を介した遺伝子誘導プログラムの基盤となるしくみは、完全には解明されていない。今回我々は、転写因子IRF-5がTLR-MyD88シグナル伝達経路の下流においてインターロイキン-6(IL-6)やIL-12、腫瘍壊死因子-αといった炎症性サイトカインの遺伝子誘導に広くかかわっていることを明らかにする。Irf5遺伝子欠損マウス(Irf5-/-マウス)由来の造血系細胞では、さまざまなTLRリガンドによるこれら炎症性サイトカインの誘導が著明に障害され、一方、インターフェロン-αの誘導は正常に起こる。また、IRF-5がMyD88やTRAF6と結合し、これらによって活性化されることも明らかにし、TLRの活性化によってIRF-5が核移行し、サイトカイン遺伝子の転写を活性化することも証明した。これらの事実とも符合するのだが、Irf5-/-マウスは、非メチル化DNAやリポ多糖によって引き起こされる致死性ショックに対して抵抗性を示し、これと相関して炎症性サイトカインの血清レベルが大幅に低下する。したがって今回の研究により、IRF-5は新たにTLR-MyD88の下流で働く主要な調節因子であることが同定され、有害な免疫応答を抑える治療の標的になる可能性が示された。 Full Text PDF 目次へ戻る