Letter 植物科学:カルビン回路なしで働くRubiscoは発生途上の緑色種子の炭素利用効率を高める 2004年12月9日 Nature 432, 7018 doi: 10.1038/nature03145 種子に炭素が効率的に貯蔵されることは、植物の適応度および農業の生産性に極めて重要である。油は、ほとんどの種子で主要な貯蔵物質であり、こうした油は、自然界で得られる再生可能な還元型炭素鎖の最大の供給源である。しかし、解糖系を介した糖質から油への変換の過程では、炭素の3分の1がCO2として失われてしまう。本論文では、セイヨウアブラナBrassica napusの発生途上の胚では、Rubisco(リブロース1,5-ビスリン酸カルボキシラーゼ・オキシゲナーゼ)が、カルビン回路なしのこれまで知られていなかった代謝環境で作用して、油形成時の炭素利用効率を高めていることを報告する。こうした代謝的変換により、解糖系と比較して20%多いアセチルCoAを脂肪酸合成に供給するため、結果的にCO2としての炭素損失は40%少なくなる。今回得られた結論は、物質収支、酵素活性、安定同位体標識の測定、ならびにelementary flux modesの解析に基づくものである。 Full Text PDF 目次へ戻る