Letter

宇宙:カイパーベルト天体(50000)クワホワー上の結晶質の水氷

Nature 432, 7018 doi: 10.1038/nature03111

カイパーベルトは、海王星以遠で太陽を周回する固体の天体からなる円盤状構造をしている。そこは短周期彗星の源境であり、太陽系の最も始原的な物質の貯蔵場所である可能性が高い。カイパーベルトにおける表面温度は低く(およそ50 K)、形成時に捕獲された氷が太陽系の年齢を通じて保存されているはずである。残念ながら、ほとんどのカイパーベルト天体は、意味のある組成研究を行うには利用可能な最大級の望遠鏡を用いても暗すぎる。水氷は、ほんの一握りの天体で報告されてきたが、大部分はスペクトル的に特徴をもたないように見える。本論文では、大きなカイパーベルト天体(50000)クワホワーを近赤外線によって観測し、その観測結果が結晶質の水氷とアンモニア水和物の存在を示していることを報告する。結晶化度は、氷が少なくとも110 Kに加熱されたことを示している。アンモニア水和物も結晶質の水氷も、107年の時間スケールで、高エネルギー粒子の照射によって破壊されるはずである。以前には覆われていた(保護されていた)氷が衝突で露出したこと、または超低温火山活動によるガス放出、あるいはこれらの過程の組み合わせによって、クワホワーは最近その表面が改変されたと結論される。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度