Letter

工学:半導体量子ドットに基づく光学的にプログラム可能な電子スピンメモリー

Nature 432, 7013 doi: 10.1038/nature03008

静磁場を受けている単一電子のスピンは代表的な2準位系であり、量子ビット、すなわち量子コンピューターの基本論理単位として使うのに適している。半導体の歪誘起による自然形成量子ドットは、スピン量子ビットを実現する上で特に有望である。実際、位置制御や電子的結合が可能で、さらに能動デバイス中に埋込むことができる。このような量子ドットは原子と同じような電子構造を持つため、スピンと固体量子ドット環境との結合が弱くなり、その結果「スピン」量子情報のデコヒーレンスを抑制できると予測されている。本研究では、特定の周波数による選択的光励起によってプログラム可能な、単一電子スピンメモリーデバイスを作製し検証した。このデバイスを使って、半導体量子ドット中の単一電子スピンを決まった方向にそろえ、固有のスピン反転時間とその磁場への依存性を直接測定した。温度1Kにおける4テスラーの磁場のもとで最低でも約20ミリ秒となる非常に長いスピン寿命を観測した。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度