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地球:原生代の生物圏における海洋の硫酸塩の少なさと長期にわたる酸素化

Nature 431, 7010 doi: 10.1038/nature02974

地球の初期生物圏で酸素化が漸進的に進んだことは、大陸の風化中に硫化物の酸化の増加を招き、これに対応する海洋の硫酸塩濃度の上昇を引き起こしたと考えられている。したがって海洋の硫酸塩貯蔵庫の規模を正確に再現することは、初期地球環境における酸素化の歴史を解釈する上で重要である。しかし、データが不足しているために、特に原生代(25億〜5億4千万年前)における硫酸塩濃度の変遷は不明である。地球大気中に酸素が蓄積を始めた22億年前より前の硫酸塩濃度は、堆積岩の硫化物中に保存されている同位体の変動が限られていること、また硫酸塩濃度が極めて低い状況で同位体分別が抑えられることを示す実験データに基づいて、1 mM未満、おそらくは200 μM未満であったと推定されている。8 億年前までには、酸素、したがって硫酸塩の濃度は、かなり上昇していた可能性がある。本論文では、海洋における炭酸塩と結合した硫酸塩(CAS)の硫黄同位体組成の層序学的変化が大きいことを報告し、また硫黄同位体変化の速度依存モデルを用いて、海洋中硫酸塩濃度の変化を原生代を通じて追跡した。計算の結果、硫酸塩濃度が、地球生物圏の酸素化初期以降の10億年以上にわたって、1.5〜4.5 mMすなわち現在の値の5〜15%に保たれていたことがわかった。海洋の硫酸塩が低量で推移したことは、地球酸素化が長期にわたったことを意味する。この結果は、生物圏の変遷を、鉄や硫黄を含む海洋鉱物の蓄積の時間的パターン、酸化還元を受けやすい元素の生物学的循環、真核生物の発生に不可欠な微量金属の利用可能性と関連づけるものである。

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