Letter 認知:ヒト脳が知覚意思決定を下す際の一般的機構 2004年10月14日 Nature 431, 7010 doi: 10.1038/nature02966 単一細胞の電気記録の知見から、選択的に調整される低次の知覚ニューロンの複数のプールからの出力を比較することが、高次の脳領域が知覚決定を行う際の一般的機構ではないかと示唆されている。たとえば、ザワザワした点の集団をサルが見て、それが上に動いているか下に動いているかを決定しなければならないときには、上向きの動きに敏感な低次ニューロン集団と下向きの動きに敏感な集団の間で、反応の差を計算することで決定が下されうる。今回、機能的磁気共鳴画像法と、見せられた画像が顔なのか家なのかを被験者がカテゴリー分けする課題とを用い、ヒトの脳がもっと複雑な決定を下すときにも同様な機構が働いているか、もし働いているならその計算は脳のどこで行われているかを調べた。左側の背外側前前頭皮質内の活動は、やさしい決定をするときは難しい決定をするときより高く、腹側側頭皮質の顔選択的応答領域と家選択的応答領域の間での信号の差と連動して変化しており、それからカテゴリー分け課題の行動成績を予測することができた。この知見は、複雑な対象カテゴリーであっても、選択的に調整されるニューロン集団の異なるプールの出力の比較が、ヒトの脳で知覚決定がなされる際の一般機構であることを示している。 Full Text PDF 目次へ戻る