Letter

地震:M=7.9のアラスカ州デナリ地震により生じた一時的な変形による地震の発生

Nature 427, 6975 doi: 10.1038/nature02335

地震の引き金になると推測される応力変化は、恒久的なものも動的(一時的な)ものも地震自体により解放される応力よりも桁違いに小さいことが多く、誘発地震は臨界状態まで応力が高まった断層で起きることが示唆されている。したがって誘発地震の活動度の増加は、応力の増加速度が最大で、おそらく高温の流体により助長されている間隙圧の上昇により摩擦応力が減少して破壊が促進されているような場所で最も起きやすいと考えられている。本論文では、2002年にアラスカ州で起きたM=7.9のデナリ地震が、ブリティッシュ・コロンビアから米国西部までの広い地域で地震活動度の増加を誘発したことを示す。地震波による動的な誘発は、破壊が進んだ方向に放出されたエネルギーが集中することにより強調されたと考えられ、これはデナリ地震の本震の地震記録およびサンプル数の多いGPS記録を用いて確認することが出来た。このような規模での観測は1992年にカリフォルニア州で起きたM=7.4のランダース地震における地震の誘発に匹敵するが、ランダースの場合は地域あるいは地震の特異性を反映したものではなかった。しかしながら、デナリ地震で誘発された地震活動の増加は、明らかにテクトニクス的な活動度が低い場所でも起きており、周辺の応力増加速度が低い場所でも断層は臨界状態まで応力が加わっている可能性があり、動的な誘発がどこでも起き得て予測不可能であることを示している。米国地質調査所

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