Letter

生化学:リケッチアRickettsia conoriiのRickAタンパク質はArp2/3複合体を活性化する

Nature 427, 6973 doi: 10.1038/nature02318

アクチンの重合は細胞の運動の主な推進力であり、またリステリア属や赤痢菌属、ワクシニアウイルスも、これを細胞内、細胞間での運動に利用する。膜の伸展と病原体の運動の際に、Arp2/3複合体がアクチンの核形成とアクチンフィラメントの分岐の形成に重要な働きをすることが、以前の独創的な研究により明らかにされている。Arp2/3は、WASPファミリーのタンパク質やリステリア属のActAなどといったタンパク質による活性化を必要とする。我々が以前報告したように、細胞内細菌の1つRickettsia conoriiのアクチン尾部は、リステリア属や赤痢菌属、ワクシニアウイルスのアクチン尾部とは異なって、分岐していない長いアクチンフィラメントでできており、Arp2/3をもたないように見える。今回我々は、R conoriiの表面タンパク質RickAが、ActAよりは効率が低いもののin vitroでArp2/3を活性化することを明らかにする。感染細胞ではArp2/3はリケッチア表面で見つかるが、アクチン尾部には見られない。RickAは、哺乳類細胞で発現して膜へと移行すると、糸状仮足を誘導する。このようにRickAで誘導したアクチン重合は、糸状仮足に見られるような長いアクチンフィラメントを生じさせるので、糸状仮足形成の研究手法として利用できるだろう。

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