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生態:偏性嫌気性細菌Bacteroides fragilisはナノモル域の酸素濃度で増殖可能で利得を得る

Nature 427, 6973 doi: 10.1038/nature02285

偏性嫌気性細菌は酸素が5 mMを超えて溶存する環境で増殖することができない。この増殖抑制作用にもかかわらず、真正細菌のうちBacteroides類の多くの偏性嫌気性細菌はO2分圧(PO2)が十分に下がるまでは酸素のある環境で生存できる。たとえば歯周病菌のPorphyromonas gingivalisTannerella forsythensisは哺乳類の歯肉縁下のプラークにすみ着くが、他のいくつかのBacteroides種は動物の消化管にすみ着く。PO2が低下してのちに偏性嫌気性細菌が定着するためには、それに先だって条件的嫌気性細菌がこれらの部位に定着する前段階が不可欠なのではないかと考えられている。ところが、このモデルはBacteroides fragilisが条件的嫌気性細菌がない条件下で結腸にすみ着けるという観察結果と矛盾する。したがって、この偏性嫌気性細菌が環境のPO2を低下させるのに一役買っている可能性がある。一部の偏性嫌気性細菌は膜内在性電子伝達系によって酸素を消費できるが、この系がこうした細菌でどんな生理的役割を果たしているかはまだよく把握されていない。今回我々は、B. fragilisがシトクロムbdオキシダーゼの遺伝子をもっており、この酵素がO2消費に必須であり、ある種の条件ではナノモル域のO2濃度下で増殖を促すために必要なことを示す。さらに我々の得たデータから、偏性嫌気性細菌として報告ずみの他の多くの生物で、酸素が存在する環境下でも増殖できる能力が保存されていると考えられる。

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