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地球:流れに垂直なa-軸集中をもつカンラン石格子定向配列パターンの天然の例

Nature 427, 6973 doi: 10.1038/nature02179

プレートテクトニクスによるプレート運動は、その下の上部マントルに固体の塑性流動を引き起こし、それによって構成物質であるカンラン石結晶の格子定向配列をもたらすと考えられている。そのような格子定向配列によって生じる力学的異方性は、地震波速度の極大方向がプレート運動に平行となるものが一般的である。これは、引き起こされたマントル流の方向に平行であるような「a-軸」集中をもつカンラン石格子定向性の存在により説明されてきた。しかしながら、沈み込み帯では例外的に、カンラン石のa-軸はおよそプレート運動と直交する方向に並んでいると推測されており、その要因として局在する複雑なマントル流のパターンが有力であると考えられてきた。これに対して、最近の実験的研究では、水の活動度が高い条件下ではa-軸集中が流れの方向と直交する「B-タイプ」のカンラン石格子定向配列が形成されるという異なった説明が提案されている。しかしながら、そのようなB-タイプ格子定向配列の天然の例は全くといってよいほど知られていなかった。本論文では、南西日本の沈み込み型変成帯でB-タイプのカンラン石格子定向配列パターンが広く分布していることを報告し、これらのパターンが水の存在下で発達したことを示す。この発見は沈み込み帯の上部におけるマントル流が、これまでの解釈よりもずっと単純である可能性を示唆している。

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