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生理:二次能動性多剤トランスロケータードメインをもつABCトランスポーター

Nature 426, 6968 doi: 10.1038/nature02173

細胞が関連の無い複数の薬剤に耐性をもつようになる多剤耐性は、ヒト多剤耐性P-糖タンパク質のような能動トランスポーターによって、細胞内部から薬剤を排出することによるものである。トランスポーターは大きく2種類に分かれ、これらが薬剤の排出を媒介する。一次能動トランスポーターはATPの加水分解に依存しているが、二次能動トランスポーターは細胞膜の両側をはさんで存在する電気化学的なイオン勾配によって作働する。ATP結合カセット(ABC)トランスポーターであるLmrAは、乳酸菌(Lactococcus lactis)における主要な薬剤トランスポーターであり、肺繊維芽細胞中のP-糖タンパク質の機能を代替することができる。今回我々は、ATP結合ドメインを欠く切断型LmrAタンパク質を作製した。驚くべきことに、この切断型タンパク質は、ATPを必要とせずに、プロトン-エチジウム共輸送反応を媒介する。つまり、この切断型タンパク質は、二次能動性の多剤取り込み系として機能している。これらの結果は、進化上のLmrA前駆体が二次能動性基質トランスロケーターであり、このトランスロケーターが乳酸菌においてATP結合ドメインを獲得し、一次能動性の多剤排出を可能にしたことを示唆している。

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