Research Press Release
河川渓谷の急速な侵食
Nature Geoscience
2014年8月18日
1999年の台湾の地震に応答して形成された川の峡谷は、少なくとも50年で浸食により完全に消滅する可能性があるとの報告が、今週のオンライン版で発表される。このように地質学的特徴が急速に除去されると、地形をテクトニクスや気候の影響によって解釈することを困難にする可能性がある。
Kristen Cookたちは、2004年から2010年までの、台湾西部の小丘にある大安渓の岩盤渓谷の幅を地図上に示した。そして、上流の川幅の広い流れが狭い渓谷にぶつかる場所から始まって渓谷が浸食され、氾濫原へと変化していることを発見した。
Leonard Sklarは関連するNews & Viewsで、「大安渓の渓谷が消滅することは、地形が人間の時間スケールで進化する様子を描写するまれな機会を与える」と述べている。
doi:10.1038/ngeo2224
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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