Research Press Release
力学的記憶を持つ幹細胞
Nature Materials
2014年3月17日
幹細胞の運命は過去の環境の剛性の影響を受ける可能性があることが、今週のオンライン版に報告されている。
以前の研究から、幹細胞の目下の局所的環境からの力学的なきっかけ(培養ゲルの剛性など)が幹細胞の分化を方向づける可能性が示唆された。今回Kristi Ansethたちは、ヒト間葉系幹細胞の培養履歴、特に細胞が異なる剛性のゲル上で培養された時間の長さも、細胞の今後の運命決定に影響を及ぼすことを見いだした。この「力学的記憶」効果は、転写コアクチベーターYAPおよびTAZによって仲介されるとのことである。Ansethたちは、過去の環境から得た情報を保持する幹細胞の能力を利用して、ほとんどの幹細胞が自然に脂肪細胞になると思われる基材上で、ほとんどの幹細胞が骨細胞に分化するよう誘導した。
doi:10.1038/nmat3889
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
注目のハイライト
-
健康:肥満の増加は低所得国でより急速に進んでいるNature
-
気候:複合的な極端気象が炭素収支の再考を迫る可能性Nature
-
古生物学:古代の歯が原初的な人類集団間の交流を示唆しているNature
-
医学:体重減少後の維持に役立つ可能性のある戦略Nature Medicine
-
神経科学:脳の解読技術を用いて音声の音量を選択的に高めるNature Neuroscience
-
生態学:花粉媒介者は小規模農家の健康と収入を支えているNature
