Research Press Release
【光物理学】2種類の光源を用いた量子テレポーテーション
Nature Communications
2013年12月4日
2つの根本的に異なる光源に由来する光子間での情報の量子テレポーテーションが実証された。この新知見は、異なるプラットフォーム間での量子技術の可能性を開くものといえる。その詳細を報告する論文が、今週掲載される。
量子テレポーテーションとは、1つの系から別の系への情報の転送であり、量子ネットワークを構築する上で重要だ。量子情報システムと量子コンピューターを構築する上で光は有望な候補となっているが、光の特性は光源の種類によって異なる。これまでの量子情報転送の実証では、1つの光源からの光を2つに分割するか、2つの同じ光源が用いられていた。今回、Mark Stevensonたちは、帯域幅に100倍の差がある2つの光源(レーザー、もつれ光放出ダイオード)に由来する光子の間で量子情報のテレポーテーションを行うことで、この制約を克服した。今回の研究では、特別に設計されたビームスプリッター(光ビームの分割、再結合のために用いられる光学デバイス)が用いられて、上述の2種類の光子間の相互作用がもたらされ、情報のテレポーテーションが可能となった。
今回の研究では、全く異なる光源間で量子テレポーテーションを実現できることが明らかになり、多様な光学システムを組み合わせて、もっと実用的で実現可能な量子技術を生み出すためのインターフェースが示された。
doi:10.1038/ncomms3859
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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