地球科学:インドプレートとユーラシアプレートの収束の加速を説明する
Nature
2024年11月7日
約6,500万年前に起こったインドとユーラシアの地殻プレートの収束の急激な加速は、堆積物が原因であった可能性があることを報告する論文が、Natureに掲載される。
約6,500万年前にインドとユーラシアのプレート収束率が増加したこと(年間約8センチメートルからピーク時の年間約18センチメートルまで)は、顕生代(約5億4,100万年前から現在まで)におけるプレート再編の最も記録に残る出来事のひとつである。しかし、この期間におけるインドとユーラシアプレートの動きのメカニズムは依然として不明である。
Jiashun Huらは、チベット南部のガンデセ・アーク(Gangdese arc)にあるマグマ岩の地球化学データを数値モデリングと組み合わせた。著者らは、インドの非活動的大陸縁辺部(大陸が分裂する際に縁に形成される)で大規模な浸食が起こり、大量の堆積物が形成されたと示唆している。これらの堆積物は、いったんユーラシアの下に沈み込むと、プレート境界を潤滑し、インドとユーラシアのプレートのより速い収束を促進したことが考えられる。
この発見は、プレートテクトニクスの原動力に関する新たな洞察をもたらす。著者らは、このような沈み込み速度の加速が、大陸同士が衝突する大陸形成の最終段階において一般的な特徴である可能性を示唆している。
Zhou, H., Hu, J., Dal Zilio, L. et al. India–Eurasia convergence speed-up by passive-margin sediment subduction. Nature 635, 114–120 (2024). https://doi.org/10.1038/s41586-024-08069-6
doi:10.1038/s41586-024-08069-6
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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