Research Press Release
二酸化炭素捕捉のための低コスト吸着材
Nature Communications
2011年7月20日
二酸化炭素の捕捉に有用な多孔質材料が新たに作製された。この材料は、比較的低コストで、二酸化炭素吸着能が高く、可逆的吸着を示し、今後の展開によっては、石炭火力発電所から排出されるガスから二酸化炭素を捕捉する技術につながる可能性がある。この材料について報告する論文は、今週、Nature Communicationsに掲載される。
今回、K Landskronたちは、単純な縮合反応を用いて、多孔質で電子が豊富な骨格(PECONF)を合成した。PECONFは、窒素より二酸化炭素とメタンを選択的に吸着する特性がある。これと似た材料は、これまでにも作製されているが、Landskronの研究チームが報告する多孔質骨格は、市販されている低コスト材料から作られている。
doi:10.1038/ncomms1405
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
注目のハイライト
-
古生物学:アンモライト宝石が鮮やかな色を得る仕組みScientific Reports
-
古生物学:小さなティラノサウルスの謎Nature
-
生物学:新しい抗毒素が蛇咬傷から守るNature
-
気候変動:南極の棚氷が海洋温暖化によって脅威にさらされているNature
-
細胞生物学:ホッキョククジラの長寿の謎が解明されるNature
-
惑星科学:圧力下で水の世界が形成されるかもしれないNature
