Research Press Release
雪と氷による気候寒冷化の減少
Nature Geoscience
2011年1月17日
1979年から2008年の間に北半球で雪と氷に覆われた地域が減少したことで、このような明るい地表の被覆が太陽光を宇宙に反射することに関連して寒冷化する効果が減少したと、Nature Geoscience(電子版)に報告される。陸地の雪と海氷が、この冷却効果の減少に及ぼす寄与はほぼ同じ程度である。
M Flannerらはリモートセンシングと野外調査を用いて、北半球で大気頂上部の太陽輻射の入射と地球から宇宙へと戻る外向きの輻射との釣り合いに対する雪と氷の影響を評価した。雪と氷で覆われた反射率が特に高い領域が減少することで結果として生じる温暖化へのフィードバックは、気候モデルから得られる同様の評価よりもはるかに大きい。
doi:10.1038/ngeo1062
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
注目のハイライト
-
古生物学:アンモライト宝石が鮮やかな色を得る仕組みScientific Reports
-
古生物学:小さなティラノサウルスの謎Nature
-
生物学:新しい抗毒素が蛇咬傷から守るNature
-
気候変動:南極の棚氷が海洋温暖化によって脅威にさらされているNature
-
細胞生物学:ホッキョククジラの長寿の謎が解明されるNature
-
惑星科学:圧力下で水の世界が形成されるかもしれないNature
