古代の哺乳類は恐竜の絶滅後に夜間の活動をやめた
Nature Ecology & Evolution
2017年11月7日
恐竜の絶滅が、古代の哺乳類に夜行性のライフスタイルから昼間活動量増加への転換を促したことを示した論文が、今週掲載される。
現在、哺乳類の多くは日中に活動するが、例えば色覚など、極めて優れた昼間捕食者としての魚類、爬虫類、および鳥類を支えている特性をほとんど有していない。実は、多くの哺乳類の視覚は、夜行性の爬虫類や鳥類に近いのである。こうした所見から「夜行性ボトルネック」説が展開されてきた。この説は、古代の哺乳類が、日中に活動していた恐竜との衝突を避けるために、活動を夜間に限定しなければならなかったとするものである。この説によれば、哺乳類は、恐竜が絶滅したときに、新しく利用可能になった昼間のニッチに移行できるようになったとされる。
この仮説には以前から多少の支持があったが、直接的な証拠は得られていなかった。今回、Roi Maorたちは、現生するほぼ全ての哺乳類科に関して昼夜の行動パターンのデータを収集し、それぞれの種の進化的分岐時期に基づいてその行動の起源を確かめた。その結果、最初の哺乳類は夜行性であり、数千万年後までに、時として日中にも活動するようになったことが明らかになった。日中に活動する哺乳類の数は、恐竜絶滅の直後に急増した。オランウータンやマーモセットなどの霊長類は、全哺乳類の中で最も鋭敏な部類の視覚を有しているが、それは、祖先が昼間のライフスタイルに転換した最初の哺乳類の一部であったことによるものと考えられる。
doi:10.1038/s41559-017-0366-5
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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