Research Press Release

【化石】現生鳥類のような羽毛を持っていた鳥類様恐竜

Nature Communications

2017年5月3日

中国で発見された化石から羽毛恐竜の新種が認定され、これまでに報告されたトロオドン類(鳥に似たマニラプトル類恐竜)の中で最も古く、非対称の羽毛を有することが記述された論文が、今週掲載される。非対称の羽毛は、飛翔の進化に伴う大きな革新だった。

今回、Xing Xu、Michael Pittmanたちの研究グループは、羽毛の保存されたほぼ完全な骨格化石から新種Jianianhualong tengiを同定した。この化石は、中国東北部で発見され、白亜紀前期(約1億~1億4500万年前)と年代決定された。

Jianianhualong tengiに飛翔能力があったのかどうかは分かっていないし、非対称の羽毛は飛翔能力のある現生鳥類からも飛翔能力のない現生鳥類からも見つかっている。それでも今回の研究成果は、鳥類の初期の近縁種が既に高い空力特性を備えていたことを示唆しており、非対称の羽毛が進化した時期に関する手掛かりとなっている。

doi:10.1038/ncomms14972

「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。

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