注目の論文

水素を観察する

Nature Materials

2011年2月14日

Hydrogen in view

最新式の透過電子顕微鏡で結晶中の水素原子を直接画像化できたことが、Nature Materials(電子版)に報告される。

ここ数年の電子光学の発展によって、数種の軽元素の画像化が可能になった。しかし、最も軽い水素は、電子ビームとの相互作用が弱いため、最も強力な顕微鏡を用いても観察が困難であった。このたび、阿部英司(東京大学)らは、水素化イットリウム(YH2)中の水素原子を画像化することにより目標を達成した。研究者らが用いたのは、特別構成の環状明視野走査透過電子顕微鏡である。片方から電子ビームを結晶に照射すると、反対側の検出画像上で原子が暗いスポットとして現れる。

doi: 10.1038/nmat2957

「注目の論文」一覧へ戻る

プライバシーマーク制度