注目の論文
【材料科学】室温近くでスキルミオンを動かす
Nature Communications
2012年8月8日
Materials science: Pushing spins around
室温に近い温度において、非常に低い電流密度で磁性構造体を動かせることが明らかになった。この結果は、新しい全電気的な情報記憶デバイスの設計に利用できるかもしれない。こうした研究結果を報告する論文が、今週、Nature Communicationsに掲載される。
X Yuたちは、鉄ゲルマニウムにおいて、室温よりわずか25ケルビン低いだけの温度で、渦状スピン構造を有する磁性ナノ構造体であるスキルミオンを動かしたことを報告している。このスキルミオンの運動は、100 A/cm2未満の電流密度で実現した。これは、金属の磁壁の電流密度の10万分の1にすぎない。今回の研究で得られた知見は、電流に誘起されて生じるスピンテクスチャーの運動を情報記憶デバイスでの応用に近づける可能性を秘めている。
doi: 10.1038/ncomms1990
注目の論文
-
7月24日
テクノロジー:ブレスレットが手ぶりをコンピューターのコマンドに変換するNature
-
7月24日
考古学:AIがラテン語の碑文を復元し、文脈を明らかにするNature
-
7月17日
惑星科学:惑星系の誕生の瞬間をとらえるNature
-
7月17日
素粒子物理学:CERNで観測されたつかみどころのない物質と反物質の非対称性Nature
-
7月10日
惑星科学:太陽系最大の衝突から得られた知見Nature
-
7月10日
環境:大西洋全域で高濃度のナノプラスチック粒子が検出されるNature