注目の論文
正真正銘のナノスケール波の生成
Nature Communications
2011年6月1日
Waves in the nanoscale
このほど、電磁波を操作して、可視周波数と近赤外周波数のナノスケール波が生成された。このナノスケール波は、現在行われている光通信システムの改良研究に役立つ可能性がある。また、今回の研究成果は、バイオセンシング、チップ内光通信、ナノスケールレーザーに応用できる可能性もある。研究の詳細を報告する論文が、今週、Nature Communicationsに掲載される。 フォトニックデバイスは、国際データ通信に重要な役割を果たしている。こうしたデバイスに対しては、データ帯域幅の拡張と低消費電力化の要求が高まる一方だが、これに対応するための方法が、フォトニック部品の小型化である。波長を下げて光学モードを閉じ込めることで、光-物質相互作用を強化でき、これによって、必要とされるデバイスを小型化させることができ、その結果、消費電力をさらに減らし、変調速度を向上させることができる。 今回、X Zhangらは、金属を用いたナノ構造体である「プラズモン導波路」を用いて、光信号を能動的に変調させた。そして、可視周波数と近赤外周波数の微小伝搬波の導波を実証した。
doi: 10.1038/ncomms1315
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