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ゲノミクス:逆向きの合成配列により明らかになったデフォルトのゲノム状態

Nature 628, 8007 doi: 10.1038/s41586-024-07128-2

さまざまな種で、ゲノム全体にわたる転写活性が観察されている。現生生物のゲノムは数十億年の進化を経ているため、これらのゲノム活性が選択の影響なのか、それとも「雑音」なのか分からなくなっている。デフォルトのゲノム状態の特徴を明らかにすれば、ゲノム全体にわたる転写活性に生物学的意味があるかどうかを理解するのに役立つ可能性がある。今回我々は、この疑問に取り組むために、出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)およびハツカネズミ(Mus musculus)のゲノムに101 kbの合成座位を導入し、ゲノム活性の特徴を明らかにした。この座位は、ヒトHPRT1をその隣接領域を含めて、逆向きだが相補的ではないように設計されているため、天然の配列の基本的な特徴を保持しながら、進化したコード情報や調節情報は除去されている。酵母では、酵母の進化したプロモーターが欠如しているにもかかわらず、HPRT1座位の逆向き塩基配列と天然の塩基配列は広範な活性を示した。対照的に、マウス胚性幹細胞では、逆向き座位は全く活性を示さず、それどころか抑制的なクロマチンシグネチャーが見られた。この抑制シグネチャーは、CpGジヌクレオチドを欠損した座位のバリアントでは軽減されたが、それでも、このバリアントは転写的に不活性であった。これらの結果は、コード情報を欠いた合成ゲノム塩基配列が、酵母では活性状態であるが、マウス胚性幹細胞では不活性状態であることを示しており、これら2つの分岐した真核細胞タイプ間の「デフォルトのゲノム状態」に大きな差異があることと一致する。これは、ゲノム全体にわたる転写や遺伝情報の水平伝播、そして新しい遺伝子の誕生の理解に関係している。

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