Article

量子物理学:3D量子系をサブ格子分解能で撮像するための量子ガス拡大レンズ

Nature 599, 7886 doi: 10.1038/s41586-021-04011-2

撮像は、物理系の微視的知見を得る主要な手段であり、新しい顕微鏡法は、常に新たな現象の発見とそれらのより良い理解をもたらしてきた。光格子中の極低温原子によって量子シミュレーションのプラットフォームが得られ、格子中に原子をピン止めしながらの直接光学撮像など、多様な先進的検出手段が特色となっている。しかしこの手法には、回折限界、高い光学密度、浅い焦点深度という欠点があり、二次元(2D)系に限定されている。今回我々は、光学撮像に先立ち物質波光学が密度分布を拡大することで、三次元(3D)系において2Dサブ格子間隔の分解能を実現できる撮像手法について報告する。我々は、このサイト分解撮像法と、個々の格子サイトを局所的に操作する磁気共鳴法を組み合わせることで、3D系において2D局所情報と操作を最大限に利用できることを実証する。我々は、光格子におけるボース・アインシュタイン凝縮体の精密な熱力学のみならず、熱的ホッピングによって駆動される熱化ダイナミクスの研究に、この高分解能画像を用いた。このサブ格子分解能は、格子サイト内のクエンチダイナミクスを通して実現される。この方法は、エキゾチックな格子形状やサブ波長格子などの新しい量子多体領域の空間分解研究への道とともに、効率的なレーザー冷却や深い光トラップは利用できないが、多体系の量子シミュレーションのツールボックスを大幅に充実させる、さまざまな原子種の単一原子分解撮像への道を開く。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度