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物性物理学:異常非相反トポロジカルエッジ状態の優れたロバスト性

Nature 598, 7880 doi: 10.1038/s41586-021-03868-7

乱れや欠陥に対するロバスト性はトポロジカルな系の極めて重要な利点であり、これは、量子ホール効果やスピンホール効果では電子の後方散乱がないことによって、またその古典版では一方向導波によって明らかになっている。特に、二次元(2D)トポロジカル絶縁体は、現代のエレクトロニクスやフォトニクスに用いられている作製技術と相性の良い小型平面形状を有するため、さまざまな分野にかつてない機会をもたらす。全ての2Dトポロジカル相の中で、チャーン絶縁体は、時間反転対称性の破れを介して非相反エッジモードの真の後方散乱耐性がもたらされるため、現在最も信頼性の高い設計である。しかし、そうした製作公差に対する耐性は、バンドギャップと同じオーダーの規模のゆらぎに限られるため、そのレジリエンスは、小さな摂動のみに限られる。今回我々は、バンドギャップよりも任意に大きい強度の乱れレベルに耐えてエッジ伝送できる系、すなわち異常非相反トポロジカルネットワークにおいて、ロバスト性の問題を調べた。我々は、位相リンクによって接続されたユニタリー3ポート非相反散乱体からなる系においてそうした異常効果を得るのに必要な一般条件を探索し、任意に大きな値の位相リンク乱れに対するチャーンエッジ伝送モードに勝る、異常エッジ伝送モードの優れたロバスト性を立証した。我々は、異常相の非常に優れたレジリエンスを実験的に裏付け、乱れを有するさまざまな任意形状のマルチポートプロトタイプにおいてその動作を実証した。これらの結果は、大きな作製欠陥や不完全性に対して完全に保護された、波動デバイス向け2D基板上の任意の高効率平面エネルギー輸送への道を開く。

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