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ウイルス学:ギニアでの2021年のエボラウイルス病の再流行で示唆されたアウトブレイクの新しい枠組み

Nature 597, 7877 doi: 10.1038/s41586-021-03901-9

ギニアでは、エボラウイルス病の最初のエピデミックが宣言されてから7年後の2021年2月14日から6月19日にかけて、前回のエピデミック発生地の近くで、新たなアウトブレイク(集団発生)が起こった。今回我々は、次世代塩基配列解読法を用いて、12人の異なる患者由来の試料から、ザイールエボラウイルス(Zaire ebolavirus)の完全あるいはほぼ完全なゲノムを得た。これらのゲノムは、前回のアウトブレイクで得られたゲノムと、十分に裏付けられた系統発生学的クラスターを形成しており、この新たなアウトブレイクが、動物リザーバーからの新たな異種間伝播によるものではなかったことが示された。この2021年系統は、ヒトからヒトへの持続的な伝播が起こっている際に予測されるよりも分岐がかなり低いことが分かり、複製が減少した持続感染あるいは潜伏期間がある持続感染であることが示唆される。エボラウイルス病の前回のアウトブレイクの終息から5年後に、ヒト由来のザイールエボラウイルスによる感染の再流行は、再出現のリスクを減らし、さらなる社会的偏見を防ぐために、この感染症の生存者の長期的な医療および社会的ケアの必要性を強調するものである。

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