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環境科学:ブルーフードの環境パフォーマンス

Nature 597, 7876 doi: 10.1038/s41586-021-03889-2

魚類などの水産食品(ブルーフード)によって、より持続可能性の高い食の機会が得られる。しかし、生産の膨大な多様性に比べて、環境影響調査の対象となっているブルーフードはわずかであるため、包括的な比較は限られている。本論文では、世界の生産の4分の3近くをカバーする種群に関して、温室効果ガス、窒素、リン、淡水、土地というストレス要因の標準化された見積もりを示す。全てのブルーフードの中で、養殖された二枚貝と海藻が生み出すストレス要因が最も少ないことが見いだされた。温室効果ガスの排出は主に捕獲漁業によって生じており、そのうち、小型の浮魚類の漁業が生み出す排出量が全ての給餌型水産養殖を下回っていた一方、ヒラメ・カレイ類と甲殻類の漁業では排出量が最も多かった。魚類と甲殻類の養殖では、ハクレンとコクレンの養殖が、温室効果ガス、窒素、リンの排出量が最少でありながら水の使用量は最も多かったのに対し、サケ・マス類の養殖は使用する土地と水が最も少なかった。さらに我々は、複数の介入シナリオのモデル化を行い、飼料要求率の改善によって全ての給餌型養殖群でストレス要因が減少し、漁獲量の増加によって土地と水の使用が最大50%減少し、一部の種群では装備の最適化によって捕獲漁業の排出量を半分以上削減できることを見いだした。まとめると我々の分析は、高パフォーマンスのブルーフードを特定するとともに、環境パフォーマンスを改善する機会を明らかにし、データの乏しい環境アセスメントを進展させ、持続可能な食に有益な情報をもたらすものである。

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