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天体物理学:降着ホットスポットの密度構造の測定

Nature 597, 7874 doi: 10.1038/s41586-021-03751-5

磁気圏降着モデルでは、原始惑星系円盤からの物資は、恒星の磁力線に沿っていて恒星表面に衝撃を及ぼすファンネルフローを通って星へと降着し、これによって密度勾配を持つホットスポットを残すと予測されている。これまでの研究から、ホットスポットの密度変動の観測的証拠が得られているが、こうした観測では半径方向の密度分布に対する感度が低かった。X線観測を用いてこの分布を測定する試みがなされてきたが、X線放射ではホットスポットとコロナ放射の一部しかたどることができない。本論文では、降着を受けている星であるぎょしゃ座GM星の、紫外光と可視光の周期的な光度曲線について報告する。これら2つの光度曲線のピークの間には、約1日の時間差がある。光度曲線の周期性は、星の自転に伴って、紫外光や可視光の放射源が視界を出入りするために生じる。また、ピークの時間差は、恒星表面における紫外光と可視光の光度の空間分布の違いを示している。ホットスポット内の異なる密度の領域では温度が異なり、従って異なる波長を放射するため、磁気圏降着モデルの枠組みの範囲内において、今回の知見は、恒星表面のホットスポットに半径方向の密度勾配が存在することを示している。

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